親書を読むシリーズ 『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』山本ケイイチ
仕事ができる人はトレーニングもうまい。できる人は何をしても優秀だという本。
前に書いた『40歳からの肉体改造』でも同じようなことが主張されていたが、身体のトレーニングはフィジカル面だけではなく、メンタル面にも強い影響を及ぼすと著者は力説する。仕事で頑張りたい人は、精神をささえる体力をつけると共に、精神そのものを鍛えるためにも筋トレをはじめとするフィジカルトレーニングをするべきだというのが著者の主張。とくに、仕事で脂がのってくる35歳以降は、自然にしているとどんどんと筋力が落ちてくるから、意識的に体力を維持するためのトレーニングをすることが必要だという。
トレーニングの結果として現れる筋肉の増大や、体脂肪率の減少は最低でも半年程度続けなければ現れない、しかも、トレーニングをやめればすぐに元に戻ってしまう。したがって、トレーニングは「続けることこそが目的」なのだと、繰り返し主張される。
仕事ができる人が体力面でも優れていて、トレーニングを続ける精神力でも人並み以上だというのは、その通りだろう。しかし、トレーニングをしたからと言って、仕事ができるようになるというのは「後件肯定の誤謬」ではないか。美人ならきっとモテるが、モテたからといって誰でも美人になるわけではない。あれ、やっぱり、モテれば美人になるような気がするな。